有機土壌活性液製造装置あぜりあ
30年程前にさかのぼりますが、水質汚濁防止法が施行され、企業が排水処理設備を設置し始めました。
しかし当時は未だその技術が確立されておらず、どのようにしたら良いのか解らずにいた時、P.A.C.(ポリ塩化アルミニュウム)が水の汚染物質を凝集させて除去できることを知り、当時の最新技術の指導を受け、それを基に桐生・足利地域にある地場産業の排水処理設備の技術指導と普及に腐心していました。しかし、この薬品処理で排水は綺麗にはなりますが、沈殿汚泥の処理に困り、その解決方法に取り組むことになりました。これがキッカケで「オゾン法」開発へ進むことになりました。

残念ながら、その頃は既に地場産業の中心である繊維業界が衰退し始め、そのため、私自身が、オゾンの特徴である殺菌、脱臭、漂白を利用できる食品業界へと方向転換を迫られました。しかし当時、食品業界では、殺菌に添加物を使う方法が全盛で、安全で且つ旨いモノを提供するという考え方とはほど遠いものであり、そんな時、ある製麺会社が過酸化水素使用で発癌問題を起こし、そのために今度は私の研究が改めて歓迎されるようになりました。 昭和57年、残留性のない、より安全な殺菌方法を確立するため、通産省の中小企業技術改善補助事業により1年間にわたる試験研究を経て、昭和59年、通産省の指導により普及活動を続けることになりました。それまではオキシダントが持っていた悪いイメージによって危険で悪者扱いであったオゾンが急に安全な方法として普及し始めるようになり、今日に至っております。

さて、昭和59年、私自身が長年抱いていた考えを何とか実現させたいために、次のステップへ歩み始めることにしました。それは、食品工場の排水処理を微生物によって行うことです。しかし私は食品業界の現場が食品残渣を焼却していることを許せませんでした。私は常日頃、「食品残渣は自然の原理原則に則り、土に返すべきである」と考えており、ここから試行錯誤の長い期間を過ごすことになります。

平成元年、群馬県粕川村に1反の畑を借上げ、そこへ生ゴミを持込んでテストを開始しました。様々な問題が次々と起りました。粉末にしたりペレット(小丸薬)にしたり、色々なトライ&エラーを繰り返した結果、液体にすることが最上の方法であるという結論を得て、BePCCSの「第1号有機土壌活性液製造装置」を完成させ、それを使っての臨床実験、つまり農業利用のための栽培確認に8年もの長い時間を費やしました。液体にすること、それは生物が吸収し易い形である「イオン化」させるということなのです。
同時に、私は桐生市の雨水4号幹線をBePCCSの微生物を利用したボカシ処理により下水道浄化を続けてきました。光の当たらない場所で光合成細菌による浄化を行っているわけです。これは光合成細菌の特徴の一つ、光の当たらない所では適当量の酸素を供給してやるということです。その方法は間知ブロックを沈めて対応し、年に一回、BePCCSの微生物を補給しながら継続しており、今では、うぐいが元気に泳いでおります。

私が半生をかけ、汚水処理や土壌改良の研究に没頭してきたのはそれなりの理由があります。それは、私が住む桐生市の近くには、今なお、足尾鉱山の環境問題が山積みになったままなのです。
右写真で木の根が土を嫌って宙に浮いているのがお解りいただけると思います。
これは昔の写真ではありません、現在のものなのです。

平成5年、足利工大の故中込道夫教授から「足尾鉱毒史」の水に関しての原稿依頼をいただき、第1部足尾鉱毒史「自然との共生」を書かせていただきましたが、足尾銅山の鉱毒は日本で最初の公害問題として忘れてはならない問題であり、私は、この宙に浮いたままの木の根を地面に降ろしてやりたいのです。これが私がBePCCS研究に執着してきた原点です。それには膨大な生ゴミを処理して、木が喜ぶ新しい土壌を作る必要があります。そのために開発したのがこのBePCCS微生物なのです。幸せなことに、この研究開発のために、本当に多くの方々のご指導とご協力をいただきました。関係各位に改めて感謝申し上げます。
お陰さまで、平成10年、「群馬県新製品試作研究支援事業」に認定され、更に大型化への開発を進める事ができ、11年3月からは、公設市場、学校給食の残渣300/dayを処理しております。その後、「ものづくり立県ぐんま」の21世紀を切り拓くキーワード「1社1技術選定」に選ばれました。 この「1社1技術選定」とは、群馬県商工労働部工業振興課や群馬県中小企業公社をコアに産学官連携による未来技術開発のために群馬県が支援をしてくださる制度です。

また、平成13年2月、この有機土壌活性液製造装置は(財)中小企業異業種交流財団から「平成12年度異業種交流成果表彰」優秀製品賞を受賞しました。
我々の世代が犯してきた環境汚染を、今すぐ我々の手で浄化し、肥沃な大地、きれいな大気、安心して飲める水を取戻すために、今すぐ、行動を起こさなければなりません。
私が産み落とした有機土壌活性液製造装置の特徴は、光合成細菌による乳酸菌発酵(1次)とアミノ酸発酵(2次)との二次の発酵により良質のアミノ酸を作り出していることです。この有機土壌活性液により、先ず、化学肥料で疲弊した土壌を活性化させ、そこで、栄養豊富な野菜を栽培するのです。
私は、唯ひたすら、コツコツとこれに生涯をかけて参る所存でおります。今後とも、なお一層のご指導とご支援を賜りますようお願い申し上げます。


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